夏の週末、札幌から車を走らせてニセコへ。
今回のお目当ては、ニセコ町運動公園で開催された「第46回小さなふるさとづくり七夕の夕べ花火大会」です。
花火を楽しみに出かけたのですが、会場には熱気球や昔遊び、飲食ブース、ステージイベントなどが盛りだくさん。会場の向こうには羊蹄山も姿を見せ、花火が始まる前からニセコの夏をたっぷり満喫できました。
いい意味での地元感と、さまざまなルーツを持つ人たちが自然に集う、今のニセコらしさ。札幌から遊びに来た一参加者の目線で、お祭りの一日をレポートします。

夕方になると雲の間から羊蹄山が登場。にぎやかなお祭り会場と雄大な景色を一度に楽しめました。
札幌から、ニセコの夏祭りへ
夏の週末、札幌から車を走らせてニセコへ。
今回のお目当ては、ニセコ町運動公園で開催された「第46回小さなふるさとづくり七夕の夕べ花火大会」です。
名前に「花火大会」とあるので、出かける前は夜の花火をメインに考えていました。ところが会場に着いてみると、熱気球に昔遊び、飲食ブース、ステージイベントと、想像以上に盛りだくさん。
花火が始まるまでの時間も含めて、一日ゆっくり楽しめるお祭りでした。
会場の空に浮かぶ、大きな熱気球
会場に近づいて、まず目に飛び込んできたのが大きな熱気球です。
芝生の広場に白いテントがずらりと並び、その向こうにはカラフルな気球。遠くからでもすぐに会場が分かるほどの存在感で、歩きながら何度も空を見上げてしまいました。
会場では、レジャーシートやアウトドアチェアを広げて、のんびり過ごしている人もたくさん。
花火が始まるまで場所を取って待つというより、食べたり、遊んだり、おしゃべりしたり。それぞれが自分のペースで、夏の午後を楽しんでいました。
札幌から遊びに来た身としては、このゆるやかな時間の流れがなんとも心地よく感じられます。

白いテントが並ぶ会場の上に、カラフルな熱気球。遠くからでも目を引きます。
お祭りのいい匂いに誘われて
会場には、飲食店のテントがずらり。
焼き物や軽食、冷たいドリンク、かき氷など、お祭りらしいメニューが並び、歩いているだけでもお腹が空いてきます。
印象に残ったのは、出店がただ並んでいるだけではなく、お店の方と来場者が気軽に言葉を交わしていたこと。
知り合いを見つけて立ち話をしていたり、子どもたちが友達同士で会場を行き来していたり。町のみんなが集まり、一緒に夏の一日を楽しんでいることが伝わってきます。
大きな観光イベントとは少し違う、いい意味での「地元のお祭り感」。
札幌から来た私たちも、いつの間にかその輪の中に混ざっていました。

飲食ブースには気になるメニューがずらり。お店の方との距離の近さも、地元のお祭りならではです。
子どもたちが夢中になる、昔ながらの遊び
射的やスーパーボールすくいなど、昔ながらの遊びを楽しめるコーナーもありました。
棚に並んだ景品をじっと見つめ、狙いを定める射的。色とりどりのボールが浮かぶ水槽をのぞき込み、慎重にすくい上げるスーパーボールすくい。
遊んでいる子どもたちの表情は、どちらも真剣そのものです。
うまく取れたときのうれしそうな顔や、その様子を見守る家族の笑顔を眺めていると、こちらまで楽しい気分に。
こうした素朴な遊びが今もしっかり残っているのも、このお祭りの魅力だと思います。

景品を狙う表情は真剣そのもの。昔ながらの射的は、今も子どもたちに大人気です。

色とりどりのボールが浮かぶスーパーボールすくい。どれを狙うか迷ってしまいます。
いろいろな言葉が聞こえる、ニセコらしい風景
会場を歩いていると、海外出身と思われる方の姿もたくさん見かけました。
ただ、いわゆる観光客が、お祭りを見学しに来ているという雰囲気ではありません。
家族で遊びに来ていたり、友人同士で食事を楽しんでいたり、地域の人たちと自然に言葉を交わしていたり。皆さん、この町で暮らす一人としてお祭りを楽しんでいるように見えました。
英語をはじめ、いろいろな言葉が聞こえてくるのに、会場全体には不思議と一体感があります。
「海外から来た人が多い町」というよりも、さまざまなルーツを持つ人たちが一緒に暮らしている町。その日常が、そのままお祭りの風景になっているようでした。
地元のお祭りらしい温かさと、ニセコならではの国際的な空気。その二つが無理なく混ざり合っているのが、とても印象的です。
地域のみんなでつくるステージと灯籠
ステージでは、地元の子どもたちによるよさこいや音楽演奏、ダンスパフォーマンスなどが披露され、会場を盛り上げていました。
出演する子どもたちを、家族や友人、地域の人たちが見守る光景も、まさに地元のお祭りならでは。
ステージ上のパフォーマンスだけでなく、その周りから聞こえてくる声援や拍手も含めて、お祭りをつくる大切な一部になっていました。
会場の一角には、たくさんの手づくり灯籠も並んでいます。
地域のお店や団体の名前、子どもたちが描いた絵や言葉などが書かれ、どれも少しずつ表情が違います。
きれいに整えられた装飾というより、一つひとつに人の手の跡が残っているところが素敵でした。
お祭りの名前にもある「小さなふるさとづくり」という言葉が、こうした風景の中に表れているように感じます。

にぎわう会場の向こうに、羊蹄山
この日、花火と同じくらい印象に残ったのが、会場から見えた羊蹄山です。
昼間は山頂付近が厚い雲に隠れていましたが、夕方になると少しずつその姿が見えてきました。
雲をまとった山肌に光が差し込み、にぎやかなお祭り会場の向こうに羊蹄山が堂々とそびえています。
あまりにきれいで、思わず足を止めて眺めてしまいました。
屋台の匂い、子どもたちの声、ステージから聞こえてくる音楽。そのすべての背景に羊蹄山があるというのは、やはりニセコならでは。
札幌から来た私たちにとっては、かなりぜいたくな光景です。
そして最後は、目の前に広がる大迫力の花火
日が暮れ、会場が暗くなると、いよいよ打ち上げ花火の時間です。
最初の花火が上がった瞬間、思っていた以上の近さに驚きました。
光が夜空へ駆け上がった次の瞬間、目の前いっぱいに花火が広がり、
木々の向こうから扇状に広がる花火。会場との距離が近く、音まで体に響きます。
大きな音が体の奥まで響いてきます。
木々の向こうから扇状に飛び出す花火。頭の上から降り注いでくるような大輪の花火。夜空だけではなく、辺りに広がる煙まで明るく照らされ、会場からは何度も歓声が上がっていました。
札幌でも大きな花火大会を見る機会はありますが、この近さで感じる音と光は、また別物です。
写真に収めようとしても、画面には入りきらないほど。途中からは撮ることを少し忘れて、ただ夜空を見上げていました。

木々の向こうから扇状に広がる花火。会場との距離が近く、音まで体に響きます。

視界いっぱいに広がる大輪の花火。写真には収まりきらないほどの迫力でした。
花火だけではない、一日全部が思い出に
熱気球を眺め、出店を巡り、昔遊びやステージを楽しみ、夕暮れの羊蹄山に見とれる。
そして最後に、目の前で打ち上がる大迫力の花火。
花火だけを見に来たつもりが、帰る頃には、お祭りの一日そのものが思い出になっていました。
地元の人たちがつくる温かな空気の中に、さまざまな国や地域にルーツを持つ人たちが自然に集う。そんな今のニセコらしさも感じられた「七夕の夕べ」。
札幌から少し足を延ばしてでも、また遊びに来たいと思える夏の夜でした。





