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晴れでも、雨でも、心地いい。有島記念館ブックカフェで、文学の薫りを感じる休日。

2025/12/08
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あかり
あかり
慌ただしい毎日の中で、ふと心がほどける瞬間が好き。 ニセコで出会う人の温かさに、つい笑顔に。 にぎやかな場所より、静かなカウンターが心地いい。

ニセコにゆかりのある小説家・有島武郎の作品や彼の人生について知ることができる〈有島記念館〉。そこに併設するブックカフェが、私のお気に入りスポット。

 

公園でピクニックを楽しんでからカフェでひと休みするのもいいし、じっとカフェに佇んで雨音を聴きながら読書に耽るのもいいし、晴れの日も雨の日も心地のいい場所。

 

ブックカフェの前には芝生の広がる公園。この日はベジピクのテラスで食事を楽しむふたり組を見かけた

 

私はこの床から天井まで続く窓が好き。店内のテーブルと椅子は木工作家・高橋三太郎さん作のものなど

 

私もそうだけれど、ブックカフェ目がけて訪れるお客さんも多いと聞く。でも、初めて訪れるのなら、まずは記念館を一度めぐってからカフェに足を運びたい。そのほうがカフェにある遊び心の味わいが増すから。

 

有島作品にちなんで「一房の葡萄」ブレンド、「生れ出づる悩み」ブレンドと名づけられたブレンドコーヒーがあって、もちろん何も知らずに飲んでもおいしいのだけど、記念館で有島武郎について知ってからのほうが、それがよりおいしくなる気がするのだ。

 

遊び心もさることながら、コーヒーがちゃんとおいしい、というのもブックカフェが人気である理由だと思う。読書に寄り添うおいしいコーヒー。「一房の葡萄」ブレンドは浅煎り、「生れ出づる悩み」ブレンドは深煎りで、地元の〈高野珈琲店〉が焙煎するもの。

 

おいしいコーヒーをそばに、その日の気分で手に取った本を読んでみる。そんなふうに気ままに過ごせるのが、ブックカフェのいいところ。本棚に並ぶのは小説ばかり、というわけではなく、画集や絵本まで、幅広く揃っているのもうれしい。

 

美術やデザインの本もいろいろ

 

ブレンドコーヒーの名前にもなった有島作品『一房の葡萄』をもとにつくられた絵本『ひとふさのぶどう』も。作者は『おばけのマ〜ル』を手がけるなかいれいさん(絵)・けーたろうさん(文)コンビで、かわいらしい世界観の中で有島の心を感じられる。

 

入り口に絵本『ひとふさのぶどう』が展示されていた

 

『おばけのマ〜ル』シリーズもここで読めちゃう

 

ここに来るとつい長居してしまうのだけど、本とコーヒーというブックカフェの二大要素に限らず、大きな窓からの眺めだったり、温かみのあるインテリアだったり、この空間をつくる要素が心地のいいものばかりなんだろうなあ。

 

記念館の学芸員さんからソフトクリームもおいしいと聞いたので、今度の休日はここでソフトクリーム片手に過ごそうかな。ソフトクリームの中でもコーヒーの味が引き立つモカがおすすめと教えてもらったから、そのときはぜひモカを食べてみようと思う。

 

有島記念館ブックカフェ

所在地 ニセコ町有島57 [google map]

営業時間 10:00〜16:00(変更になる日もあり)

定休日 5月〜11月は月曜日(祝日の場合は翌日)、12月〜4月は月・火・水曜日、他コンサート開催日や臨時休業あり

電話番号 0136-44-3245(有島記念館)

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